エラリイ・クイーン『クイーン犯罪実験室』

(本書収録作品の犯人等の内容に詳しく触れている場合がありますので、ご注意ください。)

 

 大変なことに気づいてしまった。『クイーン犯罪実験室』(1968年)[i]の書誌情報を確認すると、1959年から1966年にかけて書かれた中短編およびショート・ショートが10編もあるではないか。16編中10編である。この時期は、マンフレッド・B・リーがスランプで書けなかったはず。一体、誰がこんなにたくさん書いたのか。シオドア・スタージョンではないだろう。エイヴラム・デイヴィッドソンなのか。それともエドワード・D・ホックとか?(適当に言ってます。)

 『クイーンのフルハウス』(1965年)にも、この時期の作品が含まれていたが、2編のみだった(もっとも、全部で5編しか入っていない)。数の問題ではないが、こんなに多くては、リーが吐きながら必死で書いたとも思えない。では、ダネイか?他の代作者がいたとすれば、なぜ、クイーンの二人が亡くなって40年以上にもなろうというのに、誰も名乗り出なかったのか?まさにゴースト・ライターが書いたのか(うまいこと言ったつもりになっているが、そんな場合ではない)。

 一番詳しいはずの飯城勇三も、本書について、執筆者のことには一切触れていないし[ii]、ああ、気になる!

 

 ・・・という話は置いておいて、本書は、エラリイ・クイーンの生前最後の短編集で、上記の通り、16編収録の出血大サーヴィス。これまでの短編集(中編、ショート・ショートを含む)からこぼれていたものの落穂拾い的な側面もあるが、実際は、本書に収録漏れの作品も相当数残っていた(有名なところでは、エラリイが登場しない「動機」など)。傑作と言えるほどのものはないようだが、良くも悪くもエラリイ・クイーンならではのパズルが詰まった一冊である。

 ちなみに、原題はQ. E. D. :Queen’s Experiments in Detectionで、エラリイ・クイーンの代名詞の「証明終わり」をもじっている。最後まで小じゃれたタイトルの作品集であった。

 

01 「菊花殺人事件」(Mum Is the Word, 1966.4, EQMM

 菊の花(mum)やそれにちなんだ物品の蒐集研究家で名高い富豪の死をめぐる事件。しかし、原題は「黙っていろ」という意味で、mumは「沈黙」を意味する。相変わらずクイーンらしい、題名にも凝った中編小説。

 ダイイング・メッセージ(当然、MUM)、英語米語の年月日表記の習慣の違いに関する手がかり、犯人の失言の手がかり、と盛りだくさんの内容で、読者のご機嫌をうかがう。

 ダイイング・メッセージは、MUMをめぐって、最初は犯人を指し示すものと思われたが、どうやら被害者が所有していた「天皇の首飾り」(なんと、日本の天皇が作らせたダイアをちりばめたペンダント)を保管する金庫の番号らしい、いや、やっぱり犯人を示しているようだ、と二転三転するところがミソか。登場人物がいずれもMUMに関係する特徴を二重に持ち合わせているという、例によってエラリイ得意のこじつけ推理が楽しめる。

 犯人の失言の手がかりは、「キャロル事件」にもあったが、シチュエーションを変えて、こちらも、なかなか巧妙だ。とくに、読者が、当然殺人事件だと思って読むのを想定しているあたり、まったく狡賢い。

 ただ、全体として十分楽しめるのではあるが、傑作かというと、そこまでではないように思う。それに、毎度文句ばかり言うのも気が引けるが、タイトルに関連した部分に気になる点がある。

 被害者の娘のエレンに、犯人から脅迫状が届く。それが「黙っていろ(Mum is the word)」という内容なのだが、彼女が証言を執拗に拒む理由がわからない。恐怖から言えなかったといっても、命まで狙われているのに、いつまでも告白しようとしない。かといって、最終的に犯人を名指しするので、かばっているわけでもないのだ。なんで、ここまで頑固なのか意味不明だが、作者にとっての理由はよくわかる。脅迫状には、書き手がエレン自身であることを示す(実は、偽の)手がかりが含まれているからである[iii]。すぐに秘密をしゃべってしまわれては、エラリイが推理を披露するタイミングを掴みそこなってしまう。

 しかし、それ以上に不可解なのは犯人の行動である。上記のとおり、脅迫状はエレンを犯人に仕立てることが目的で、エラリイが自分宛てと見誤るような細工までしている[iv]。ところが、実際にエレンは犯人を目撃していて、犯人も見られたことに気づいているはずなのである[v]。せっかく黙ってくれているのに、エレンが何か知っているとエラリイに教えてしまうのは、あまりに危険ではないか。しゃべられる前に、犯人にしてしまえと考えたにしても、勝算があるのか(そもそも、脅迫状の捏造だけでは、犯人である証拠にはならない)。結局、エレンを黙らせることも罪を着せることもできなかった。エラリイは、犯人がエレンを殺害しておいて、覚悟の自殺に見せかけるつもりだったと説明するが[vi]、それなら脅迫状は必要ないだろう(エレンが犯人である疑いを抱かせるきっかけにはなっても、上述の通り、犯人である論理的証拠にはなりえない)。最善の手はさっさと彼女を殺すか(エレンの殺害未遂は、事件からようやく一週間後)、少なくとも(物理的または精神的にでも)しゃべれないような状態におくことなのに、この犯人は何を考えているのだろう。

 ところで、話はまた戻るが、本作の書き手は誰なのだろうか。リーでも、ダネイでもないとすれば、一体、何者が。三人目のエラリイ・クイーンがいるのか!(いや、冗談です。)

 しかし、ひとつ注目すべき事実があって、1966年には『恐怖の研究』が出版されている。同作は、シャーロック・ホームズパスティーシュで、F・M・ネヴィンズによれば、ホームズ登場部分は、ポール・W・フェアマンというSF作家が代作しているが、エラリイ登場部分はクイーン自身が書いているのだという[vii]。ネヴィンズは「フレッドとマニー」という言い方をしているが[viii]、ということは、要するに執筆者はリーということか。だったら、同じ年の本作もリーの執筆とみなすことができるというわけだ。なーんだ。

 

02 「実地教育」(Object Lesson, 1955.9, This Week

 「菊花殺人事件』に続く4編には「推論における現代的問題」と見出しが付いている。読んでみると、社会問題を背景にしたプロットが共通しているので、そういう括りのようだ。  

 「実地教育」では、ジュニア・ハイ・スクールにおける不良少年問題が扱われている。ちなみに、エヴァン・ハンターの『暴力教室』の出版は1954年だが、その影響もあるのだろうか。もっとも、生徒による暴力描写などはないし、もしそんな展開になっても、エラリイの手には負えないだろう。

 事件は、教師が封筒に入れていた7ドルが、ただの紙切れとすり替えられていた。盗まれた紙幣は、持ち出すことはできないはずの教室のどこからも見つからない。授業時間が終わるまでに、金を見つけて盗んだ生徒が誰かを突き止めなければならない。学級ミステリとは思えないサスペンスフルな展開で、エラリイ・クイーン最大の事件かも!15歳の少年犯人にあやうく手玉に取られそうになるエラリイの焦る姿が見ものである。

 そもそも教師の私物を教室に置きっぱなしとか、非常識だと思うよ(アメリカには職員室がないのか?)。推理は、例によって新聞の日付けに基づくもの。犯人の少年が、紙幣にあてがって紙片を切りそろえたというのだが、それは自宅か、いずれにせよ学外でやったことだろうから、その1ドル札を学校に持ってきているのは不自然な気もする。子どもには大金だから、肌身離さず大事に持ち歩いていたのか。

 途中慌てまくったエラリイだったが、盗まれた紙幣をさりげなく取り出すラストは、思わず「よっ、名探偵!」。

 

03 「駐車難」(No Parking, 1956.3, This Week)

 続く本作は、ニュー・ヨークの交通事情が「テーマ」になっていて、次の「住宅難」まで『ディス・ウィーク』誌掲載なので、連続テーマのつもりだったのだろうか。『ディス・ウィーク』ということは、『クイーン検察局』の続編ともいえるわけだ(「新クイーン検察局」は次のパートだが)。

 基本、プロットも『クイーン検察局』を踏襲していて、「奇跡は起る」を含めて、どれも三人の容疑者から犯人を当てるもの。ただし、作品によっては四人目が犯人の場合もあって、本作はそのタイプである。

 エラリイが現場のアパートですれ違う犯人が「男」と書かれているのは、まあ、仕方がないが、「その男の姿のどこかに変なところがあると思った」[ix]という個所は、犯人の性別に関する手がかりとなる文章なので、「男」と断定的に書くのは、ちょっとずるい気もする(でも「男」だと「思った」から「変」だったのだから、これでいいのか)。

 犯人の車に関する推理、犯人を特定する推理と、いつもながらのクイーン十八番のロジックが炸裂する。

 被害者の求婚者三名が、そろって自分が結婚相手に選ばれたと主張するのは、リスキーじゃないかなあ?そのまま被害者が死んでしまえば問題ないが、意識を取り戻したら、三人のうち二人は嘘がばれてしまうじゃないか。

 

04 「住宅難」(No Place to Live, 1956.6, This Week)

 本編も容疑者が三人で、借りている部屋を不法に又貸ししている男が殺される。タイトル通り、ニュー・ヨークの住宅事情を題材にしている(「生きる余地がない」というのは、被害者のことでもあるのか?)。

 動機は、しかし、GIあがりの間借り人のひとりが所持する三千ドルで、盗まれた金と凶器の銃をめぐって、エラリイが面白い推理を見せてくれる。

 ただ、元GIが、盗まれた金を銃身に隠していたことを最後まで言おうとしないのは、それが凶器であることを考えると、奇妙というより、異様である[x]。それ以上に、犯人が金を盗んだことをべらべらしゃべってしまう[xi]というのも信じられない(凶器を所持していたことが、ばれるよ)。この男、頭悪すぎだろう。

 

05 「奇蹟は起る」(Miracles Do Happen, 1957.7, EQMM)

 本作は『エラリイ・クイーンズ・ミステリ・マガジン』に掲載されたものだそうで、病気の娘をかかえた夫婦の生活苦が主題になっている。あこぎな高利貸しが殺されて、例によって、上記の夫婦を含む三組の容疑者がエラリイの前に引き出される。推理のポイントは、殺害現場の「整理整頓」に関するもので、『クイーン検察局』のなかの「匿された金」に似ている。

 謎解きはシンプルだが、ほのぼのとした後味が印象に残る一編。

 どうやら、このパートの四作品は、リーの筆と考えて間違いなさそうですね。

 

06 「さびしい花嫁」(The Lonely Bride, 1949.12, This Week)

 ここからの八編は、「新クイーン検察局」としてまとめられている。

 発表年月日を見ると、本編が『ディス・ウィーク』誌に掲載された最初のショート・ショートだったらしい。なんで『検察局』に収録されなかったのかわからないが、出来が良くないという理由ではなかっただろう。むしろ本作品集でも、『検察局』でも、佳作に入ると思う。

 隠した金の在りかに関するダイイング・メッセージもの(ただし、残した当人は死んではいない)で、「未完成」すなわち「最後まで言い終われなかった」パターン。メッセージの解釈が、そのまま犯人の特定に結びついて、意外な結末まで見事な展開で面白く読ませる(この犯人は、見るからに頭が悪そうなのに、なぜ金の隠し場所に気がついたのか不思議ではある[xii]。エラリイより勘が良さそうだ、・・・野性の勘か)。

 

07 「国会図書館の秘密」(Mystery at the Library of Congress, 1960.6, Argosy)

 麻薬密輸組織の取引連絡が国会図書館内で行われているらしい。一味の者が借り出した書物から共通項を探し出し、それに当てはまる連絡相手を見つけるというパズル。シェイクスピアバーナード・ショーとグラント将軍に共通するものは、なーんだ?

 「さびしい花嫁」の倍くらいのページ数があるが、面白さは半分以下[xiii]

 

08 「替え玉」(Dead Ringer, 1965.3, Diner’s Club Magazine)

 スパイ同士の殺人事件で、殺された味方のスパイがMIX Cのレッテルを貼った煙草の罐を抱いて死んでいた。罐には敵スパイの資料が入っていたらしく、MIX Cが敵スパイ二人を特定するヒントになっているらしい。

 またしてもダイイング・メッセージものだが、敵スパイと通じている煙草屋主人は、なぜ彼らの正体を特定できるレッテルを貼った罐に肝心の資料を隠したのだろう。まさかリストのなかの誰がスパイか、忘れるかもしれないから?ふたりぐらい、覚えられないの?それにしたって、仲間の正体がわかってしまう罐はまずいだろう。

 

09 「こわれたT」(The Broken T, 1963.7, This Week)

 重大事件の証人である女性が拉致されて、証言しないよう脅迫される。連れ込まれた場所で彼女が目撃したのは、窓から見えるEATのネオン・サインだった。

 脅した連中を捕まえるには、連れていかれた場所を突き止めなければ、というわけなのだが、ネオン・サインなので消えている文字があって、実はEAT(食堂)じゃなかったというオチ。さて、正しい文字は何だったでしょう?

 BEATLESとかのほうが面白そうだけどな。まだイギリスでしか人気がない頃だから無理か。

 

10 「半分の手掛り」(Half A Clue, 1963.8, This Week)

 老薬剤師が毒殺されて、疑いは、例のごとく三人の義理の子どもたちにかかる。

 被害者が服用していた黄色と緑のカプセルが黄色と赤のそれにすり替えられていたのだった・・・。ということなので、なんだまた色覚異常の手がかりかと思ったら、違いました・・・。・・・してやられたようだ。

 

11 「結婚式の前夜」(Eve of the Wedding, 1955.8, EQMM)

 「菊花殺人事件」を再読していて、コンクリン・ファーナムとかいう医者が登場するので、あれ、こんな奴、どこかに出てきてたよな、と思ったら、本作の主役だった(結婚式だから、主役は花嫁のほうか)。

 ライツヴィルもののせいか、ショート・ショートではなく短編小説の分量で、いくらか人物が書き込まれている。前途有望なファーナムと結婚間近のモリー・マッケンジーの殺害未遂事件が起きて、以前「ミスター」・ファーナムと付き合っていた二人の女性が疑惑の対象となる。

 例によって、英米語の歴史的背景に基づく相違が鍵となるが、面白いと思う人もいれば、はあ?と思う人もいそう(理髪師と外科医の関連は、割とよく知られているだろうが)。

 それと、精神疾患が犯行動機というところが、第二次大戦後らしいといえるだろうか。

 

12 「最後に死ぬ者」(Last Man to Die, 1963.11, This Week)

 久々に出ました。トンチン年金。

 二人の老人のどちらが先に死んで、年金をどちらの孫が手に入れるのか、という謎解き。

 本当にただのクイズだが、言われてみれば納得の説明なので、ショート・ショートとしては十分面白い。

 

13 「ペイオフ」(Payoff, 1964.8, Cavalier)

 大実業家でありながら悪党の集まりでもある連中のなかの、誰が親玉かを当てるパズル。

 例によって、単なる言葉遊びで、三人ではなく四人のなかから正解を探すというところがいつもとの違いか(なんか、どうでもいいことだが)。

 その答えは、あまりにくだらなさ過ぎて、体中の骨が溶けて、くらげにでもなったような気分になる。

 

14 「小男のスパイ」(The Little Spy, 1965.1, Cavalier)

 クイズみたいなのが多いと言っていたら、ついに本当のクイズになった。

 著名な実業家らが集まって作ったパズル・クラブに招かれたエラリイが、一方的な入会テストを受けさせられる(なんちゅう横暴な連中だ)。問題は、ドイツのスパイが、どうやってノルマンディ上陸作戦(!)の極秘情報を持ち出そうとしたか。

 超微細な文字を書く特技の持ち主という設定では、結局どんなものにでも書けそうなので、驚けと言われても反応に困る。

 

15 「大統領は遺憾ながら」(The President Regrets, 1965.9, Diner’s Club Magazine)

 「小男のスパイ」の続編だが、掲載誌が異なる。パズル・クラブが気に入ったのだろうか、雑誌編集者ではなく、クイーンが。

 大統領をクラブに入れようとしたら、急用で来られないという。仕方なく、エラリイが問題を作って解かせることにしたという話で、今回は三人ではなく、四人のうちの三人に共通の特徴があるが、ひとりは仲間外れ。それは、だあ~れ?というクイズ。

 『犯罪カレンダー』の「双面神クラブ」と同工異曲で、出来も似たようなもの。クイーンは、大統領ネタが好きだが、考えてみると、アメリカには国王や女王はいないし、シェイクスピアもいない。文学も近現代作家ばかりだから、偉人といえば大統領なのだろうか。

 

16 「エイブラハム・リンカンの鍵」(Abraham Lincoln’s Clue, 1965.6, MD)

 最後は、またしても大統領と、アメリカを代表する作家ポーにちなんだ短編。

 二人の偉大な人物のサインが記された書物とリンカンの自筆のメモ(封筒の内側に書いたもの)の隠し場所の謎で、所持していた蒐集家は不慮の死をとげている(殺人ではないらしい)。所在の分からない本とメモを探してほしい、と美しい相続人の娘にお願いされたエラリイは、ホイホイ出かけていく。手がかりとなるのは30dという暗号のような数字と文字の組み合わせ。さて、なんと解く?

 ヒント:『レーン最後の事件』(これ言っちゃあ、まずいかな。)

 なんか、クイーンの蘊蓄を聞かされているだけのような気もするが、もってまわった書き出しといい、いかにもリーっぽいのだが、そうすると同年の「パズル・クラブ」の二編もリーの執筆なのだろうか。結局、短編、ショート・ショートはリーが書いているということ?ますますわからなくなってきた。

 

[i] 『クイーン犯罪実験室』(青田 勝訳、ハヤカワ・ポケット・ミステリ、1974年)、(青田 勝訳、ハヤカワ・ミステリ文庫、1979年)。

[ii] 飯城勇三エラリー・クイーン・パーフェクト・ガイド』(ぶんか社文庫、2005年)、202-205頁。

[iii] 『クイーン犯罪実験室』(ハヤカワ・ミステリ文庫)、79-80頁。

[iv] 同、60頁。

[v] 同、81頁。

[vi] 同、83頁。

[vii] フランシス・M・ネヴィンズ『エラリー・クイーン 推理の芸術』(飯城勇三訳、国書刊行会、2016年)、357頁。

[viii] 同。

[ix] 『クイーン犯罪実験室』(ハヤカワ・ミステリ文庫)、112頁。

[x] フランシス・M・ネヴィンズJr.『エラリー・クイーンの世界』(秋津知子他訳、早川書房、1980年)、255頁参照。

[xi] 『クイーン犯罪実験室』(ハヤカワ・ミステリ文庫)、132頁。

[xii]エラリー・クイーンの世界』255-56頁参照。

[xiii] 雑誌掲載時には、著者たちの写真も載ったのだろうか。それなら、多少は面白かったのかもしれない。同、256頁参照。