2024-04-01から1ヶ月間の記事一覧

横溝正史『犬神家の一族』

(本書の犯人やプロットについて明示しています。) 『犬神家の一族』(1950-51年)は、2012年の『週刊文春』による「東西ミステリーベスト100」によると「日本編」で39位となっている。意外に低いようだが、1985年版では100位圏外だったので(これも意外…

横溝正史『死仮面』

(本書の種を割っていますので、ご注意ください。) 『死仮面』は、横溝正史の戦後作品のなかで、長い間「幻の長編」だった。 中島河太郎が1975年に作成した作品目録には、昭和24年(1949年)8月から11月まで『物語』という雑誌に連載されたことが記されてい…

横溝正史『迷路の花嫁』

(本書の真相のほか、アガサ・クリスティの長編小説の内容に注で触れていますので、ご注意ください。) 『迷路の花嫁』(1954年)を最初に読んだときは、『獄門島』や『八つ墓村』はもちろん、同時期の『幽霊男』(1954年)や『吸血蛾』(1955年)と比べても…

横溝正史『三つ首塔』

(本書の犯人等のほか、『八つ墓村』、『犬神家の一族』、『女王蜂』、「妖説血屋敷」、「七つの仮面」等の内容に触れています。) 私はとうとう三つ首塔をはるかにのぞむ、たそがれ峠までたどりついた[i]。 本書の書き出しだが、角川文庫版では236頁にも、…