2024-06-01から1ヶ月間の記事一覧

ビー・ジーズ2005

2005年のビー・ジーズといっても、グループは事実上消滅している。成り行き上、「ビー・ジーズ」のタイトルで通すことにするが、バリー・ギブのプロデュースによるバーブラ・ストライサンドのアルバム『ギルティ・プレジャーズ』が、ほぼ唯一の成果である。…

ビー・ジーズ2003

2003年1月にモーリス・ギブが亡くなり、ビー・ジーズは消滅した。 彼の死後、バリーとロビンは、ビー・ジーズが今後も続くことを宣言し、その後も、幾度となくグループとしての活動再開が期待されたが、結局、2012年5月にロビンも死去し、バリー一人が残され…

ハードな女王様-『クイーン警視自身の事件』

(本書と『九尾の猫』とを比較していますので、どちらかを未読の方、どちらも読んでいない方は、ご注意ください。) 1950年代に入って、いよいよエラリイ・クイーンは、エラリイ・クイーンを持て余し始めたようだ(なんだか面白そうな文章なので、つい書いて…

『ガラスの村』もしくはE・Qの不在

(犯人は伏せていますが、推理部分について詳しく紹介していますので、未読の方はご注意ください。) エラリイ・クイーンの全著作中、最大の驚きは『ガラスの村』(1954年)[i]だろう。処女作から25年。四半世紀を迎えたところで、ついにクイーンはクイーン…

クリスチアナ・ブランド『ゆがんだ光輪』

(本書の内容を、かなり、ばらしていますので、ご注意ください。ただし、犯人は明かしていません。いないから。) 数十年ぶりに『ゆがんだ光輪』[i]を読み返した。もちろん初版本ではない(でも、『切られた首』と『疑惑の霧』は初版本を持っている。エッヘ…