2021-05-01から1ヶ月間の記事一覧

Bee Gees 1969(番外編)

マーブルズ「君を求める淋しき心」(The Marbles, The Walls Fell Down, 1969.3) 1 「君を求める淋しき心」(The Walls Fell Down, B, R. and M. Gibb) 「オンリー・ワン・ウーマン」の成功に味をしめたのか、マーブルズの第二弾は、明らかに前作の二番煎じだ…

Bee Gees 1969(3)

12 「思い出を胸に」(1969.8) 1 「思い出を胸に」(Don‘t Forget to Remember) “Forget”と”Remember”という反意語をタイトルに織り込んだのは面白い。「覚えていることを忘れないで」、とは回りくどいが、十代の頃からいやというほど曲を書いてきたせいか、…

Bee Gees 1969(2)

11 「トゥモロウ・トゥモロウ」(1969.5) 1 「トゥモロウ・トゥモロウ」(Tomorrow, Tomorrow) ロビンの脱退から、わずか2か月後に発売されたイギリスで9枚目のシングル。3月にはすでにレコーディングされていたらしい[i]。 もともとジョー・コッカーのために…

Bee Gees 1969(1)

10 「若葉のころ」(1969.2) 1 「若葉のころ」(First of May)① このシングルの日本盤ジャケットは、ヨーロッパ中世の宮廷画のようなイラストに、バックは空の青。一見したところでは、ポップ・ロック・グループのレコードとは思えないような優雅なデザインだ…

Bee Gees 1968(4)

〔3〕『アイディア』(Idea, 1968.8) 『ホリゾンタル』から半年という早いペースで3枚目のアルバムがリリースされた。この時期は曲のタイトルもそうだが、アルバムも単語ひとつのタイトルが、次の『オデッサ』まで続く。全12曲、前述のように、後にシングル…

Bee Gees 1968(3)

7 「ジャンボー」(1968.3) 1「ジャンボー」(Jumbo) 全米では57位に終わり、「ニュー・ヨーク炭鉱の悲劇」から続けてきたトップ20入りを逃した。全英では25位で、「トゥ・ラヴ・サムバディ」の41位は上回ったが、「マサチューセッツ」以来の連続トップ10入…

Bee Gees 1968(2)

〔2〕『ホリゾンタル』(Horizontal, 1968.2) 黄緑色のジャケットの中央が楕円形に切り抜かれて、そのなかにメンバー5人の写真が埋め込まれている。鏡を模したデザインなのだろう。それが、アメリカ盤では、デザインは同じでも、鏡のなかの5人の姿が逆に映っ…

Bee Gees 1968(1)

6 「ワーズ」(1968.1) 1 「ワーズ」(Words) 1968年最初のレコードは、前作と間違えそうなタイトルの「ワーズ」だった。 「ワーズ」は「トゥ・ラヴ・サムバディ」と並ぶビー・ジーズ初期の代表作とされ、現在の評価は「マサチューセッツ」をもしのぐほどだが…

Bee Gees 1967(3)

3⃣「マサチューセッツ」(1967.9) 1 「マサチューセッツ」(Massachusetts) ボストンは知っていても、ボストンを州都とするマサチューセッツの名を知っている日本人は少ないだろう。もっとも作者のギブ兄弟も知らなかったらしい[i]。17世紀の魔女裁判事件で知…

Bee Gees 1967(2)

〔1〕『ビー・ジーズ・ファースト』(Bee Gees 1st, 1967.7) 1967年は、ジミ・ヘンドリックスやドアーズがデビューした年であり、クリームが人気を確立した年でもある。翌1968年になると、上記の三大グループがアルバム・チャートの1位を獲得して、全米アルバ…

Bee Gees 1967(1)

1⃣「ニューヨーク炭鉱の悲劇」(1967.4) 1 「ニューヨーク炭鉱の悲劇」(New York Mining Disaster 1941) ビー・ジーズの英米初登場曲[i]は全英12位、全米14位。とくに米ビルボード誌の14位は新人グループとしては上々と言えるが、全米での鳴り物入りのデビュ…